浮世絵:歌川国芳 「道外十二支 卯のだんごや」
今日9月15日は「中秋の名月」。
十五夜のお月見でございます。
十五夜とは月が見えない「新月」から、およそ15日後が満月になるために十五夜と呼ばれていますが、必ずしも十五夜が「満月」にはなりません。(今月の満月は17日になります)
今の時期は、空が澄んでいて「お月様」が良く見えるから「十五夜」または「中秋の名月」と呼ばれるそうです。
ただ残念ながら前線の停滞により、今日は全国的に曇りで、名月を鑑賞することは難しいですネ。
こういう時は、「月より団子」!
江戸時代では三方にススキ、お神酒、団子、山芋を供え、そしてお供え物の団子と山芋を食べていたそうです。
上の国芳作の浮世絵、「道外十二支 卯のだんごや」は、ウサギたちが美味しそうに団子を食べておりますが、屋台の看板の「月ぬきだんご」とは、串に刺さった「突き抜きだんご」にかけてあるとか・・・・。
ちなみに、なぜ「お月様」にウサギがいるかというと、それは仏教説話集の『ササジャータカ』という説話に書かれたお話に由来するそうです。
「むかしむかし、インドにサルとキツネとウサギが仲良く暮らしていました。
ある日三匹は、やつれて倒れている老人を助けました。
そしてサルは得意の木登りで木の実や果物を集め、
キツネは素早い駆け足で川から魚を獲り、老人に食べさせました。
しかしウサギだけは、どんなに苦労しても何も採ることができません。
そこでウサギは、サルとキツネに火を焚いてもらうと、
「わたしは何も持ってくることができません。
せめて私の肉を召し上がってください。」と言い残し、火の中へ飛び込みます。
ウサギの捨て身の慈悲行に感動した老人は、実は帝釈天でした。
彼は、ウサギを月へと昇らせ、永遠にその姿を月にとどめさせたのです。
月に見えるウサギの姿の周囲に煙状の影が見えるのは、
自らの身を焼いた煙なのです・・・・・・。
ウサギの「自己犠牲愛」に涙です!!
とは言え、やっぱし「月より団子」!
今日は抹茶アイスにアズキと手作り白玉をのせた、「月見バージョン」デザートをいただきました。