享保9年11月22日は、浄瑠璃及び歌舞伎の作者 近松門左衛門の忌日となります。
近松の代表作といったら、やはり女郎お初と醤油屋の手代 徳兵衛の実際の心中事件をモデルにした「曾根崎心中」ですかネ!
やむに止まれず、死への旅出に赴く若い恋人たちの切ない心情が、三味線の伴奏と、太夫(たゆう)の名調子の語り手の節に合わせて演じら、哀しい愛の逃避行のお話は空前の大ヒット。
300年以上たった今日でも、浄瑠璃や歌舞伎で繰り返し上演される名作となりました。
この世の名残、夜も名残。
死にに行く身をたとふれば、
あだしが原の道の霜、
一足づつに消えていく、
夢の夢こそあはれなれ・・・・
若い恋人たちの切ない逃避行を語った近松の「道行」が涙を誘います。
江戸時代には、あまりの人気で実際に心中する恋人たちが増えて、幕府より上演禁止令が出る始末。
そして心中で、女が生き残ったら「非人」に。男が生き残ったら、治療した後「死罪」になったとか。
しかし、この裁きで喜んだのが心中しようとする女性たち。
心中では、まず男が女性を殺してから自害するわけですが、万一 男が生き残っても、「お上」が男を殺してくれるから・・・・・・・。
う〜〜ん、女性の情念は恐ろしいのです。