2011年05月20日

大衆と決別した作家、江戸川乱歩!

乱歩01.jpg
推理小説の類いは一度読んでしまうと再読するということは滅多にしませんが、乱歩の小説は何度読んでも楽しめます。本書「江戸川乱歩傑作選」は、日本における本格探偵小説の幕開けである「二銭銅貨」をはじめ、名探偵 明智小五郎が初めて登場する、密室殺人事件を描いた「D坂の殺人事件」、他に「芋虫」「人間椅子」「心理試験」「屋根裏の散歩者」等、乱歩の初期の代表作が収められています。乱歩の代表作でもある処女作「二銭銅貨」は、南無阿弥陀仏という言葉に隠された暗号を解読するというもので、このような特異な暗号コードを考えだした乱歩の才能は賞賛に価します。 しかし乱歩といえば淫美でエロ、グロ、猟奇的小説家だと思われがちですが、彼自身 猟奇的な事件が起きると犯人は乱歩だと投書されたり、マスコミなどにより彼自身の日常が猟奇的であるとの虚像が作られ、そんな大衆に嫌気が差し筆を絶ってしまいます。また太平洋戦争開始後には、警察等の検閲により、乱歩作品は全て絶版に。そんな苦しみの中、彼を救ったのが少年倶楽部に掲載した怪人二十面相が登場する、ご存知「少年探偵団シリーズ」なのです。大人たちの揶揄によって筆を絶った乱歩を救ったのは、幼気な、なんの邪心も持たない子供達だったのですネ・・・。


posted by ツルカメ at 00:26| Comment(0) | 本のはなし・・・ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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