2012年03月28日

機微なる道具 〜烏口(からすぐち)〜

烏口.jpg
かれこれ30年以上前に、製図をやっていた親父から譲り受けたコンパスや烏口。パソコンの無い時代、印刷用の版下作成には欠かせない道具でした。今ではワンクリックで簡単に印刷用のトンボができてしまいますが、昔はこの烏口をを使ってトンボを引く作業から始めたものです。業界用語では線を罫線(けいせん)と呼び、表罫、中細罫、裏罫、四分罫があり表罫は0.1mm,裏罫は0.45mmと決まっており、1本の烏口で微妙な調整をしながら罫線を引き分けるのには苦労したものです。また綺麗な細い線が引けるようにと、烏口の先をオイルストーンで研ぎすぎて、紙を切断してしまったという笑い話のようなこともありました。とってもセンシティブな道具であるがゆえ愛着もわきましたが、今でも仕事で使用している人はいるのでしょうか・・・? 製造から70年以上はたっておりサビついてもいますが、まだまだ綺麗な線を引くことはできます。
古来より100年たった道具には霊魂が宿り、九十九神になるというお話がありますが、あと30年引き出しの片隅でヒッソリしていたら、彼らも九十九神の仲間入りをするでしょう。


posted by ツルカメ at 17:34| Comment(0) | 愛しの道具達 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。