2014年11月19日

日本人よ!「これが高倉健の任侠映画だ」

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昨日は高倉健さんの突然の訃報に、ただただ驚くばかり。
日本の銀幕スターも、これで誰もいなくなってしまいました(吉永小百合がいるか!)。
200本近くの映画に出演した高倉健。 健さんといえば、やはり東映の『網走番外地』シリーズ、そして日本映画の黄金時代を築いたマキノ雅弘監督の『日本侠客伝』、『昭和残侠伝』シリーズで演じたヒーロー「花田秀次郎」の印象がとても強いです。そしてここから高倉健の義理人情を重んじる、泣かぬ、笑わぬ、寡黙なイメージが定着したのでしょう。

ハリウッドが描いた義理と人情の任侠映画
そんな健さんの映画の中でも、私が一番好きな映画は、1974年公開のアメリカ映画「THE YAKUZA]。
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1974年公開の「THE YAKUZA ザ・ヤクザ」。ブルース・リーの「燃えよドラゴン」を思い起こさせるポスターです。キャッチコピーもステキでございます。

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健さん43歳の、脂ののりきった作品です。

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適の賭場へカチコミへ行く、健さんとロバート・ミッチャム。

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男も惚れる、健さんの肉体美!

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背中で泣くのは「唐獅子牡丹」ではなく、血の涙を流す憤怒の形相の不動明王です。

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健さんが長ドスなら、相棒のミッチャムは拳銃にショットガン。「タクシードライバー」を彷彿させる場面です。

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健さんの、「指つめ」シーン。そしてこの後なんとミッチャムも・・・・・・
監督は「追憶」そして「愛と哀しみの果て」でアカデミー監督賞を受賞したシドニー・ポラック。 脚本は親日家で知られるポール・シュレイダー。この作品が彼の脚本デビューであり、この後マーティン・スコセッシ監督、ロバート・デ・ニーロ主演の名作「タクシードライバー」で一躍脚光を浴びます。
主演は高倉健に、『帰らざる河』や私立探偵フィリップ・マーロウ役の『さらば愛しき女よ』でクールでタフガイな役を演じたハリウッドの名優、ロバート・ミッチャム。そして脇を固めるのが岸恵子といった豪華な面々。

スクリーンに描かれる濃密なリアリティ。
よく外国映画が日本を描くと、陳腐なイメージになりますが、親日家であり小津安二郎や三島由紀夫を敬愛するポール・シュレイダーだけあって、違和感なく観ることができます。そして何より凄いのが高倉健のカチコミのシーンでの見事な剣さばき。日本の任侠映画はもとより、時代劇でもこれほどの立ち回りシーンはないでしょう。

外国人が描く任侠の義理人情。
深作欣二監督の『仁義なき戦い』以降、完全に廃れた日本の任侠映画。その「義理・人情」の世界を真正面から描いたシドニー・ポラック。
ロバート・ミッチャムには命にかえても惜しくない「恩」がある高倉健。人妻でありながら、生きるためにロバート・ミッチャムの愛人となった岸恵子。
そして高倉健と岸恵子の過去を知ったロバート・ミッチャム。
物語は、この三人の感情を見事に描きながら、ラスト、真実を知らされたロバート・ミッチャムと、最愛の娘を殺された高倉健が怒りを爆発し修羅の道へ向かいます・・・・・・・ウ〜〜ン! 健さんカッチョイ〜〜。

とにかくハリウッド映画でありながら、スクリーンの中でこれだけ存在感をアピールできる高倉健はやはりスゴイです。

惜しむらくは、なんで邦画でこういう映画が作れないのでしょうネ。
映画のキャッチコピーで似たようなものがありますが
「日本人よ! これが高倉健の任侠映画だ!」と最期に一言。

高倉健さんのご冥福を祈りつつ・・・・・・・・


posted by ツルカメ at 21:33| Comment(0) | 映画のお話・・ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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